研究タイトル
Elevated urinary angiotensinogen excretion links central and renal hemodynamic alterations
内容紹介
腎内レニン・アンジオテンシン系(RAS)の不適切な活性化は、心腎症候群(CRS)の病因に関与している可能性があることから、慢性腎臓病患者を含む中高年者を対象に、腎内RAS活性のバイオマーカーである尿中アンジオテンシノーゲン(AGT)排泄量と中枢(大動脈)および腎血行動態パラメータとの関連を横断的に検討しました。
その結果、尿中AGT値が大動脈血圧、腎血流、血漿NT-proBNP値、尿中L-FABP値と関連していることが示されました。さらに、糸球体濾過量(GFR)の段階と尿中AGT値に基づいて分類すると、血漿NT-proBNP値と尿中L-FABP値は、GFRが低くAGT値が高い群の参加者で上昇したことが確認されました。これらの結果は、尿中AGT排泄が中高年者における中枢および腎の血行動態の共通の決定因子であることを示唆し、CRSの発症における腎内RAS活性について臨床的証拠を提供するものと考えます。
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https://doi.org/10.1038/s41598-023-38507-w